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白と黒の対極

株式会社トミーウォーカーのPBW『シルバーレイン』の自キャラ燕糸・踊壺(b32648)とメイガス・モルガーナ(b04105)のブログです。 りんくふりぃです♪ コメント欲しい今日~♪

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奈良県葛城山 その麓にある墓地に踊壺は来ていた

此処には燕糸家の先祖が葬られた墓がある
そこには、銀誓館学園の技術で見えなくした八重架の名も刻まれていた

「よいしょっと…やぁ、久しぶりやな八重架♪」

長い石段を登りきり、踊壺はバケツを置いて墓に語りかけた



「今日はもっと呼びたい人もおったんやけどなぁ
ちょおヨーロッパまでいかなならんねんてさぁ
来年は、もっと賑やかにしてくさかいなぁ♪」

そう語りかけながら、踊壺は墓石を磨いていた

償いになるなんて思ってはいない

八重架とその父九段は、ただ燕糸の直系を継いでいただけの
普通の…幸せな家族だった

しかし、土蜘蛛組織に無理矢理召集され
人生を狂わされた

九段は八重架を道具として扱ったが、それは狂気のせいで
才ある燕糸の巫女と八重架を同一の存在として見る事が
できなくなっていたから

九段はいち早く組織のトップに立ち
土蜘蛛の王国を成立させることによって
八重架の身の安全を確立しようとしていたのだ

その為の最大のステータスとして呼び出されたカードが
出雲の恩方だった

八重架は戦に向かい他界し
九段は八尾と偽りの親子として暮らす事となった

全ては自分のせいと言っても過言ではない

恐らく自分が存在して居る事自体が罪に外ならない

強く生きて幸せになること
それが八重架が最後に託した願いだったから
今出雲の恩方は燕糸・踊壺として此処に居る事が
赦されているのだと思っているという事もあり
踊壺にとって、この日は何事にも代えがたいものなのである

「もう2年も経ったんやな、私もずいぶん変わったやろ?
今私は、幸せに生きとるよ…」

踊壺がそう言い始めたころには、墓石は綺麗に磨き上げられていた

踊壺は、決心を固めるように膝をたたいて立ち上がりながら言う

「せやから今度こそは他の皆も幸せにしたるねん!」

フンッ…と、自慢げな笑みを墓石に向ける

…そして、その表情は次第に許しを求めるような笑みに変わっていく

「せやから…多少無理しても赦したってな…」

そういうと踊壺は踵を返してバケツを持ち上げて去っていく

「ほな、また来年な…。」

そう言って手を振りながら、踊壺は石段を下りていった…






しかし、踊壺は気づかなかった

その後姿を、『幽霊を見たかのような』見開いた目で
呆然と眺める物の存在に

跳ねるような白髪と紫の瞳の老人…
いや、その髪は過去のショックと荒修行のストレスによって変色したもの
そして紫である筈のその目は血走り赤くなっている

「い…ず……も…の…」

遠い過去に忘れた事を思い出すように
ゆっくりと…そして確かな発音で
自らの人生を狂わせたあの存在の名を思い出す

「出雲の……恩方ァ……ッッ!!!!!!!」

早く来すぎた老いの為か筋張った手を
血が滲むほどにまで握り締め
己の内に深く深く仕舞い込んだ憎悪の塊を
確かに実感し、男は怨敵の仇名を呼んだ

「伽藍堂の君ィィィィイイイイイイイイ!!!!!!!!」

男の名は、燕糸・九段といった…
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HN:
Yoko.Enshi. with Magus.Morgan.A.
年齢:
1075
性別:
女性
誕生日:
0948/09/26
職業:
蜘糸商会 社長
趣味:
機構弄り
自己紹介:
=======================
この作品は、株式会社トミーウォーカーの運営する
『シルバーレイン』の世界観を元に、
株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
 イラストの使用権は作品を発注したお客様に、
著作権はかがり紅路絵師に、
全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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800年の封印から目を覚ましてくれたのは小さい巫女やった。私も巫女も、大きな力の前では何もできなくて。『土蜘蛛戦争』で巫女が戦いに出ても、見送ることしかできなくて…。彼女は先に逝ってもうた。
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