「えー、俺が君らを受け持つ事になった教員の神田だ。
同じ学園生徒の小等部一年を見て解るだろうが、ここの生徒はガキと言えどめっちゃ賢い。
当然、君ら土蜘蛛達も同様に賢い子だと先生信じてるから
君らには容赦なく指導するんでそこんとこよろしく。」
土蜘蛛の集中講義…小等部一年のとあるクラス
今思えば、とんでもない先生だったと思う
パンチパーマのような天然にうねる髪
教室内でくわえ煙草、眠いような半開きの目
この大男の存在と粗暴な態度は
大人しい子からは多くの驚異を…それなりにプライドの高い子からは多くの反感を買ったに違いない
「口の聞き方を選べ無礼者!!」
と、一人の土蜘蛛少女が放った跳び蹴りを難無くかわし
後ろ襟を掴んで彼女をぶら下げるカンダは、それを更に助長することを果たして自覚していたのだろうか
「はい、今おもいっきり見えてましたねー
慣れない服装でやんちゃするとそうなっちゃいます
これは現代社会においてもめっちゃ恥ずかしい事なので
気をつけましょうねー」
あれは自覚してる言い回しだった
しかし、その感想も今考えて改めて感じたことだ
その時の私…いや、妾はその時
何も感じることはなく、ただ注意しようと思っただけだった
当時の妾には、ただ自分を守るということだけ
"つよぉ生きて、幸せになってな"
幸せになるという意味を知らなかった妾は、ただ生きる術だけを学ぼうとしていた…
PR