「…なんや最近突然寒うなったなぁ…。」
朝の寒さにぶるっと震える燕糸・踊壺(b32648)。
目が覚めたのは結社の蜘蛛の巣部屋、自分の張った巣の上だった。
思いついて持ってきたのは電気ストーブ。
封印前の記憶の無い踊壺はこういった電気製品を扱うことに
不慣れではなかった。
自分の料理の非道さは自分自身よく理解しているつもりである。
しかし一人暮らしをする以上、コンビニ弁当だけでは
栄養が偏ってしまう。
だから踊壺は朝餉は自分で作ろうとしている。
米びつの中に5合お米を入れて、水を入れて磨ぎ
白濁した水を捨てつつ水を足す。
単純な作業だが始めは米びつをひっくり返し
せっかく磨いだ米が排水溝を伝って
大海原への大冒険を開始する事もあった。
磨いでも水が白濁しなくなったら米びつを電気釜に入れて
スイッチを入れる。
…………で、放電。
「え、嘘!!にゃああぁぁあああ!!」
いかにも爆発しそうな電気釜から急いで退避する。
しばらくして収まった為中を覗こうと蓋を開けると、黒い煙が出た。
磨ぎ終えた後、水を入れ忘れていた…。
結局その日は朝昼晩コンビニ弁当だったとさ。